つながる元気、ときめきキャンパス。大阪大学生活協同組合
<学生団体>1月のおすすめ本
★おすすめ本★ ★書評★


ISBN: 9784151200533
書名: 1984年
著者: ジョージ・オーウェル
出版社: 早川書房
本体価格: 860円

(1)『1984年』 ジョージ・オーウェル 著

 人々の自由が著しく制限された管理社会。これを題材とした小説は数多くありますが、ジョージ・オーウェル著の『1984年』その中でも最も古典的でかつ名作であると言えるでしょう。舞台は近未来、ビッグ・ブラザーと呼ばれる党が恐怖と権力によって人々を支配する世界。そんな世界に不満を持つ主人公のウィンストン・スミスが、あることをきっかけに党に反逆していく物語です。
 管理社会をモチーフとした、ディストピアいわゆる小説。レイ・ブラッドベリや伊藤計劃の作品にも見られるジャンルですが、本作はそれらの中でも最高峰と謳われています。その魅力の一つが、作品の世界観を反映した造語の数々。「思考犯罪」、「二分間憎悪」といった特徴的な造語が、より作品の世界観の歪さを表し、読み手を物語に引き込ませています。二十世紀最高と言われた至高の一冊、是非皆さんも読んでみてください。

【評:片山桂哉】



ISBN: 9784041047972
書名: まんがでわかるまんがの歴史
著者: 大塚英志、ひらりん
出版社: KADOKAWA
本体価格: 1,800円

(2)『まんがでわかるまんがの歴史』 大塚英志、ひらりん 著
 
 「手塚治虫って結局何がすごいの?」「マンガの祖先って「鳥獣戯画」ってホント?」「ディズニーっぽいキャラクターってなんで多いの?」「宮崎駿って戦争反対な割に、明らかに戦闘機好きじゃない?」「少女漫画でボーイズ・ラブが生まれたのは何故?」「マンガは「芸術」なの?」・・・そんな疑問は本書が鮮やかに答えてくれます!本書は、当時の社会状況や他の美術・文芸の動きと絡めてマンガの歴史を解説します。「昔のマンガってこうだったんだ!」「マンガってこんなものから影響を受けたんだ!」と、きっと驚きの連続でしょう。また、マンガの描き方の特徴、キャラクターのあり方の変化にもクローズアップします。特に私が面白いと感じたのは、『正チャンの冒険』の「正チャン」が、読者のお便りによってキャラクターが確立され、ついには「内面」まで付与される話です。
 マンガの制作・研究をする方にはもちろん、マンガ好きの方にもオススメです。これを読めば、今読んでいるマンガの楽しみ方が一つ増えるのではないでしょうか。

【評:林下真奈】



ISBN: 9784101318912
書名: へんないきもの
著者: 早川いくを
出版社: 新潮社
本体価格: 550円

(3)『へんないきもの』 早川いくを 著

 私が紹介する本は、「へんないきもの」である。
 まずこの不思議な、脱力感をも感じるタイトルである。変わったではなく「へんな」、“生物”を「せいぶつ」ではなく「いきもの」と読み、おまけに“ひらがな”。一目見るだけで気になり、手に取りやすい秀逸なタイトルだと思う。
 次にこの本では生き物の絵と解説文章のスペースが等しく確保されている。普通の図鑑であればまず絵や写真を見てから解説文を読みそうだが、この本ではそうではない。ここから「へんないきもの達」に負けないほど心惹かれる解説文を私なら書ける、という筆者の自身がうかがえる。
 そして極めつけに、モノクロなイラストとユーモア溢れる文章である。細やかなタッチと遊び心少々のイラストは、カラーでないはずなのになぜか非常に臨場感がある。また解説文は、事実をコミカルさとシニカルさをうまく混ぜ合わせた多彩な表現によって何度も見返したくなる仕様となっている。
 私は皆さんにもこの本について知ってもらい、テレビや漫才では表現できない、文章とイラストのイリュージョンが織りなすこの本ならではの笑いを存分に味わっていただきたい。

【評: 大阪大学落語研究部】



ISBN: 9784794217998
書名: 声に出して読みたい日本語1〜3
著者: 齋藤孝
出版社: 草思社
本体価格: 570円

(4)『声に出して読みたい日本語1〜3』 齋藤孝 著

 最初に断っておくが、この本は所謂「読む」ための本ではない。「出会う」ための本である。
 誰もが知っている有名な作品の冒頭から、少し齧っている人ならわかるかもしれない古典芸能の一節まで様々なものを寄せ集め、作者の解説は小さな文字で末文に書かれている程度で、でかでかとしたフォントで書かれた原文がページのほとんどを支配している、そういう構成の本である。
 楽しみ方は人それぞれだ。初めて見る作品ならまさしく「出会い」を噛みしめれば良いし、見たことのある作品なら再会を喜ぶのもまた一興だろう。だが、やはりタイトルの通り「声に出して読んで」欲しい。小声でも大声でもゆっくりでも早口でもいい。活字とはまた違った質感であなたの耳に入る音が楽しめる。声に出して作品を味わうというのはなかなに痛快なもので、作品の新たな一面が見えてきたり、美しい響きや活字では気付けないリズム感を発見できるかもしれない。そういった意味でも、この本があなたの「出会い」の一冊になれば幸いである。

【評: 大阪大学落語研究部】



ISBN: 9784396344511
書名: 陽気なギャングは三つ数えろ
著者: 伊坂幸太郎
出版社: 祥伝社
本体価格: 690円

(5)『陽気なギャングは三つ数えろ』 伊坂幸太郎 著

 他人の嘘が見抜ける人間嘘発見器、でたらめなことをおもしろおかしく話せる演説の達人、ドライビング能力ピカイチでコンマ1秒単位の正確な体内時計を持つ女、この四人の天才達の正体は「人を傷付けない」をポリシーとする銀行強盗だった!そんな陽気なギャングに最凶最悪のピンチが襲いかかる。一体どうなってしまうのか!
 「陽気なギャングが地球を、回す」「陽気なギャングの日常と襲撃」に続く9年ぶりとなるシリーズ第3作目。読み始めたらもう止まらない。テンポの良い会話や緊張感のある情景で、まるでその場面に自分がいるような錯覚すら覚える。登場人物全員が個性的かつユーモラスで、読み進めていくと、この四人それぞれの見せ場があり、目が離せない。前作を読んでいなくても十分楽しめるので、普段小説を読まない人にもオススメの作品。

【評:平湯翔馬】



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▼ 2019年1月の担当学生団体 ▼
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大阪大学落語研究部は、落語のみならず、三味線・笛・太鼓の出囃子、看板・めくりの寄席文字、漫才・コントの色物など何でも御座れのご機嫌集団です。現在、部員は25人とまさかの大所帯。
季節ごとに寄席を自主開催し、学祭では怒涛のノンストップ丸一日寄席をやってます。また、落語の全国大会にも出場する一方、地域の依頼で出張落語もしており、大忙しの毎日です。
笑いが絶えなかったり、絶えたりの愉快なサークルです!ぜひ寄席を覗きに来て下さい!
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