2025.02.27 今月のおすすめ書籍(2025年3月)

 

おすすめ新刊紹介「文庫」

猟奇歌   夢野久作歌集

出版社 中央公論新社
発刊日付 2025年3月24日
著者 夢野久作
本体価格 990円(本体900円+税)
ISBN 9784122076372
何故に
草の芽生えは光りを慕ひ
心の芽生えは闇を恋ふのか

わが胸に邪悪の森あり
時折りに
啄木鳥の来てたゝきやまずも

故郷・福岡で、のちに代表作となる幻魔怪奇探偵小説『ドグラ・マグラ』を執筆する合間――夢野久作が手帳に綴り、雑誌に発表した短歌連作「猟奇歌」。
発表以来、独自の言語感覚で静かに読者を魅了し続けてきたその本篇と、関連作品を初めて一冊にした文庫オリジナル。
〈巻末エッセイ〉寺山修司

 

宙ごはん

出版社 筑摩書房
発刊日付 2025年3月6日
著者 町田そのこ
本体価格 1,870円(本体1,700円+税)
ISBN 9784094074437
本屋大賞ノミネート作、待望の文庫化!

宙には、育ててくれている『ママ』と産んでくれた『お母さん』がいる。厳しいときもあるけれど愛情いっぱいで接してくれるママ・風海と、イラストレーターとして活躍し、大人らしくなさが魅力的なお母さん・花野だ。二人の母がいて「さいこーにしあわせ」だった。
宙が小学校に上がるとき、夫の海外赴任に同行する風海のもとを離れ、花野と暮らし始める。待っていたのは、ごはんも作らず子どもの世話もしない、授業参観には来ないのに恋人とデートに行く母親との生活だった。
代わりに手を差し伸べてくれたのは、商店街のビストロで働く佐伯だ。花野の中学時代の後輩の佐伯は、毎日のごはんを用意してくれて、話し相手にもなってくれた。ある日、花野への不満を溜め、堪えられなくなって家を飛び出した宙に、佐伯はとっておきのパンケーキを作ってくれ、レシピまで教えてくれた。その日から、宙は教わったレシピをノートに書きとめつづける。
──きっと、この物語はあなたの人生を支えてくれる。
文庫化にあたり、単行本の初版カバーに掲載した掌編に加え、書き下ろし掌編を収録。
解説は、作家の寺地はるなさん。

 

物語の作り方 ガルシア=マルケスのシナリオ教室

出版社 岩波書店
発刊日付 2025年3月18日
著者 G.ガルシア=マルケス (著), 木村 榮一 (翻訳)
本体価格 2,079円(本体1,890円+税)
ISBN 9784006023676
おもしろい物語はどのようにして作るのか? いったい何がきっかけで物語は成長し、新たに生まれ変わるのか? ガルシア=マルケスとプロのシナリオライターの仲間たちがキューバに集結。視聴者に訴えかけるストーリーづくりの秘法を語り合う。稀代のストーリーテラー、ガルシア=マルケスによる、実践的〈物語の作り方〉道場!

 

おすすめ新刊紹介「新書」

経営教育 人生を変える経営学の道具立て

出版社 KADOKAWA
発刊日付 2025年3月10日
著者 岩尾俊兵
本体価格 990円(本体900円+税)
ISBN 9784040824819
「経営者も従業員も、高齢者も若者も、みんな苦しい」から脱出するには?

私たちを支配する「苦しさ」には単純な原因があり、対処する方法がある。
本書では仕事、人生、社会で即実践可能な「経営学の道具立て」である
価値創造三種の神器を解説。
気鋭の経営学者にして経営者による最新提言!

【目次】
はじめに――誰もが「みんな苦しい」の謎
第一章 私たちの苦しさの正体は何なのか?
第二章 奪い合いの世界から脱する方法はあるのか?
第三章 他者と創り合える未来はひらけるか?
第四章 どうすれば対立は乗り越えられるのか?
第五章 私たちはどうやって進歩していけるのか?
第六章 人と組織が変わる意味はあるのか?
第七章 これから社会と世界はどう変わっていくのか?
第八章 私たちが今日からできることは何か?

 

おすすめ新刊紹介「一般書」

墳墓記

出版社 新潮社
発刊日付 2025年3月26日
著者 髙村薫
本体価格 2,090円(本体1,900円+税)
ISBN 9784103784111
時空を超え、鮮烈に蘇る古の声、声、声。髙村文学の極限と愉楽がここに。
老いて死に瀕した一人の男が、意識の塊と化して長い仮死の夢を見る。そこに沸き立つのは高らかな万葉びとの声、野辺送りの声、笑い転げる兎や蛙の声、源氏の男君女君の声、都を駆けるつわものたちの声、定家ら歌詠みたちの声、そして名もなき女たちの声――。古文と現代文の自在な往還を試みた独創的文体、渾身の長篇小説。

 

おすすめ新刊紹介「人文書」

近代イギリスの動物史

出版社 名古屋大学出版会
発刊日付 2025年3月
著者 伊東剛史
本体価格 6,930円(本体6,300円+税)
ISBN 9784815811839
都市化・産業化が進み、生命に関する新たな学問が発展するなか、人と動物の関係も大きな転機を迎えた。科学振興を目指すロンドン動物園の展示から、虐待・実験をめぐる社会的論争、進化論とグローバルな採集に基づく「生物多様性」の誕生まで、現代にいたる動物観の形成を解き明かす。

 

おすすめ新刊紹介「理工書」

線形代数の半歩先 データサイエンス・機械学習に挑む前の30話 (KS理工学専門書)

出版社 講談社
発刊日付 2025年3月13日
著者 大久保 潤 (著)
本体価格 3,300円(税込)(本体3,000円+税)
ISBN 978-4065386477
授業中に「大切だよ」と言われ続ける「線形代数」。
けれど実は、それぞれの概念がどのように使われるのかよくわからない……

本書では、「線形代数」的な視点を身につけて、応用に向かうための準備をします。

【本書のポイント】
1.数式を眺める視点を、いろいろと
2.関数を、線形代数的に捉える
3.巨大なデータに立ち向かうための道具を手に入れる
4.一度学んだ人に、これから学ぶ人に、半歩先から見える景色を

 

コンピュータビジョン最前線 Spring 2025

出版社 共立出版
発刊日付 2025年3月10日
著者 井尻 善久 (編集), 牛久 祥孝 (編集), 片岡 裕雄 (編集),
本体価格 3,300円(税込)(本体3,000円+税)
ISBN 978-4320125551
【最新動向サーベイ】「イマドキノロボット基盤モデル」大規模言語モデルや視覚言語モデルなどの基盤モデルの発展に伴って、ロボティクスにおいても認識や制御の部分で基盤モデルを活用する事例、また、ロボティクス領域での基盤モデルを構築しようとする事例が見られるようになってきた。本稿では、ロボティクス領域での基盤モデル、すなわち、ロボット基盤モデルを構築することを目的とした研究事例を中心に紹介する。/「イマドキノCV for Earth」環境問題の解決に向けて、画像認識技術がどのように利用されているのか、生物多様性と動物保護、森林保護、廃棄物・汚染管理、持続可能な農業と食糧生産の4つの分野に焦点を当てて紹介。それぞれの分野において研究者たちがどのように課題と向き合い、データをとり、手法を適用していったのかを解説する。/「イマドキノ音声合成」ニューラルネットワークを用いた大規模言語モデルの進展に伴い、音声の離散表現に基づくテキスト音声合成(TTS)手法が数多く提案されている。これらの手法は、単に高品質なTTS を実現するだけでなく、数秒から数分の限られた音声から、モデルの再学習を必要とせずにその声質や話し方を忠実に再現するゼロショットTTS を可能にしている。本稿では、これまでのTTS 手法の変遷について紹介し、近年提案されている言語モデルに基づくTTS の研究動向の解説をする。/「イマドキノマルチエージェント経路計画」グラフ上の複数エージェントに対し、互いに衝突のない経路を計算する問題はマルチエージェント経路計画(MAPF)と呼ばれ、多数の魅力的な応用がある。人工知能・ロボティクス分野で大きな注目を集めているMAPF 研究について、その経緯と最新の動向を紹介する。

【チュートリアル】「ニュウモン実世界情報と基盤モデル」Vision and Language 技術の進展により、画像認識とテキスト理解の双方が求められる画期的な手法やデータセットが開発され、これまでの画像とテキストの理解を超えて、画像、3D、そしてロボティクスを言語モダリティと結合する機運が高まっている。本稿では、大規模言語モデルや視覚言語モデルについて、その性質や課題を参照表現理解などの視点から解説し、3D 理解や実世界理解、ロボット基盤モデルなどのより複雑なモダリティの理解およびインタラクションの研究へのアプローチについて議論する。

そのほか、国内外から注目を集めているSakana AIのインタビュー記事や、CV分野の学会・研究会・国際会議の開催日程や投稿日が一挙にわかる「CVイベントカレンダー」、漫画「電脳探偵メタデンコ」を掲載。

 

行列と行列式の基礎: 線型代数入門

出版社 東京大学出版会
発刊日付 2025年3月28日
著者 池田 岳 (著)
本体価格 2,970円(税込)(本体2,700円+税)
ISBN 978-4130629317
線型代数学は、さまざまな分野に応用され、文系・理系を問わず、学ぶ価値のある重要な学問である。本書はその基礎について、ていねいに動機付けをし、重複をいとわずいろいろな角度から解説。教科書・自習書として役立つよう、さまざまな工夫をこらす。応用にも役に立つ、確率行列の性質やペロン・フロベニウスの定理、特異値分解などを紹介。一例としてGoogleの検索エンジンに使われているPageRankについてもふれる。

 

シルヴァーマン 代数学: 代数学への統一的入門

出版社 丸善出版
発刊日付 2025年3月28日
著者 ジョセフ H シルヴァーマン (著)、木村 巌 (翻訳)
本体価格 10,560円(税込)(本体9,600円+税)
ISBN 978-4621311011
本書は,現代代数学の主要な一角への統一的なアプローチによる入門書である.
前半では,代数学を構成する群,環,ベクトル空間,体といった代数的構造の解説を短く区切って繰り返し見ていくことにより,それらの間の類似性を認識し,構造を保つ写像の重要性を学ぶことができ,それらの主題に初めて出会った読者にも内容が把握しやすくなるように工夫されている.
後半は群,環,ベクトル空間,体の4つの主題をより深く掘り下げ,また,加群やガロア理論を調べることにも当てられる.また最終章では,関連する数学の基礎分野のほか,より専門的な主題や数理暗号のような応用分野までを縦横に解説しており,代数学の広大な世界への案内となっている.
楕円曲線論の大家である原著者の自由闊達な語り口も本書の魅力であり,さまざまな代数的構造をめぐりながら,それらがどのように組み合わさって代数学を形作るかについての広い視野を得ることができるだろう.

 

新装版 数理解析学概論

出版社 現代数学社
発刊日付 2025年3月21日
著者 北田 均 (著)
本体価格 5,280円(税込)(本体4,800円+税)
ISBN 978-4768706626
本書は故北田均先生が東京大学での講義を基に拡充され,数学を真摯に学ぶ読者の助けとなることを願い執筆された 名著の新装版です.推敲を重ねること100回以上,初版の至らぬ部分を補った新訂版をリニューアルしました. 大学で学ぶべき数学の基礎をまとめ,論理性を重視して執筆されています.

 

進化の原理と基礎: 計算機シミュレーションで理解する進化の物理

出版社 東京大学出版会
発刊日付 2025年3月27日
著者 市橋 伯一 (著), 金井 雄樹 (著)
本体価格 3,630円(税込)(本体3,300円+税)
ISBN 978-4130626286
進化とはアルゴリズムである
進化は生物に限られた現象ではなく一種のアルゴリズムであり、ある条件を満たせばあらゆるものに起こる。本書はこの視点から、シミュレーションなどを用いてその原理を分析、一つの物理現象に過ぎない進化が、いかにして驚くべき「進化現象」をもたらすかを説明する。

 

ジー先生の場の量子論 応用編

出版社 丸善出版
発刊日付 2025年3月17日
著者 原田 恒司 (翻訳), 筒井 泉 (翻訳)
本体価格 5,500円(税込)(本体5,000円+税)
ISBN 978-4621310335
場の量子論は、素粒子理論や物性理論の研究に欠かせない分野である。

本書は、「場の量子論を学ぶさいに初めに読む本」として世界中で高い評価を受ける人気テキストの翻訳版。明快な解説で、場の量子論のエッセンスを学ぶことができる。

素粒子や物性への応用にも触れ、量子力学を学び終えたばかりの入門者から専門家まで幅広く関心を引く一冊。また、場の量子論の近年の新たな発展も扱う貴重なテキストである。

「応用編」では物性・素粒子への応用を解説する。

 

コア・テキスト 波・熱力学・統計物理学とその応用

出版社 サイエンス社
発刊日付 2025年3月6日
著者 青木 健一郎 (著)
本体価格 3,465円(税込)(本体3,150円+税)
ISBN 978-4781916279
本書は理工系向けに波,光,熱力学,統計物理学,応用として非平衡物理学と連続体の物理学まで解説.また,物理的なふるまいについて直観的な理解ができるように工夫した.理解を深めるため随所に図,例題を配置した好個の教科・参考書.

【主要目次】波/熱力学/統計物理学/非平衡物理学と輸送現象/連続体の物理/付録

 

PythonとChatGPTを活用する スペクトル解析実践ガイド ケモメトリクスから機械学習まで (KS化学専門書)

出版社 講談社
発刊日付 2025年3月1日
著者 稲垣 哲也 (著)
本体価格 4,180円(税込)(本体3,800円+税)
ISBN 978-4065385906
実践的なスペクトル解析を身につけて、ケモメトリクスと機械学習を自分の武器にしよう!

初学者でも安心して学べるように
・Pythonの使い方
・スペクトル解析で知っておくべき統計と線形代数の基礎
・ケモメトリクスと機械学習の基本的な考え方
・サンプルデータを用いたケモメトリクスと機械学習の実践
・イメージングデータへの適用
を順序立てて、ていねいに解説。
プログラムを自作するときに役立つChatGPTのプロンプト例も紹介。

◆サポートページにソースコードを公開しているので、実践的なスキルがすぐに身につく!
◆書籍中のすべてのプログラムについて、著者自らの解説動画を「購入者限定」で無料公開!

 

アトキンス生命科学のための物理化学 第3版

出版社 サイエンス社
発刊日付 2025年3月19日
著者 P. W. Atkins (著), R. George Ratcliffe (著), Mark R. Wormald (著),
本体価格 7,040円(税込)(本体6,400円+税)
ISBN 978-4807920747
訳者のことばから:今回の改訂で「生命科学のための物理化学」は,その教科書としての完成形に仕上がったのではないだろうか.序にあるように,著者の願いは『物理化学の精密さを保持しながら生命科学へと応用するために,その両局面をほどよく融合させた姿を読者に感じとってもらう』ことである.そのための方策の一つとして,第3版では教材の提示の仕方が大きく変更された.すなわち,設定された13のテーマ(Focus)に対して,関連するトピックが数個ずつ配置され,その下に幾つかの節が設けられている.この構成によって全体の見通しが格段によくなり,個々の内容が一目瞭然になったから,学生にとっても教える側にとっても取り組みやすくなっている.

 

化学への数学: 基本の10章

出版社 東京化学同人
発刊日付 2025年3月4日
著者 田中 一義 (著)
本体価格 3,630円(税込)(本体3,300円+税)
ISBN 978-4807920624
本書「まえがき」より:化学にとっての数学はもちろん目的ではなく,ツール以外の何物でもない.本来は化学現象を追うために出てくる「必要悪」のように見えるところもあり,あまり好かれない面があるかもしれない.しかしそれはそれとして割り切ったうえで少しずつ慣れてくると,それなりにおもしろいところもあるのではないかと(筆者は)思う.

 

大気を変える錬金術 新装版――ハーバー、ボッシュと化学の世紀

出版社 みすず書房
発刊日付 2025年3月19日
著者 トーマス・ヘイガー (原著), 渡会圭子 (翻訳), 白川英樹 (解説)
本体価格 4,950円(税込)(本体4,500円+税)
ISBN 978-4622097808
空気から固定窒素をつくるハーバー=ボッシュ法の発明は、化学の力で文字どおり世界を一変する半世紀をひらいた。固定窒素は<賢者の石>であり、「それを探そうとする者はそれぞれ強迫的な思いにとりつかれ、それぞれの悲劇を味わった」。
発明の前史から説き起こしているが、本書の中心はハーバーとボッシュ、とりわけカール・ボッシュの物語だ。アンモニア合成法の発明によって物質変換の威力の虜となり、一個人には背負いきれないほどの社会的責任を担ってしまった一人の天才的なエンジニアとして、ボッシュの人物像が浮かび上がる。彼が直接間接にかかわった無数の命の重さを考えれば、ときに表層的とも思える描像ではあるが、にもかかわらず読む者を何度も戦慄させるに足る事実がここには書かれている。将来、エネルギーと環境の問題を克服する夢の科学技術が現れるなら、それこそは、人類が絶対にあけてはならないパンドラの箱かもしれない。
大量の固定窒素が生物圏全体を変質させ、戦争の形態を変え、ヨーロッパの政治経済を大きく変容させた。発展の裏で人々にもたらされた悲惨、環境への負荷の大きさもまた、計りしれない。最終章では窒素サイクルを変えた人類へのしっぺ返しともいうべき、グローバルな環境影響が明かされる。今日の繁栄の代償の大きさに言葉を失う。

 

アトキンス一般化学 下(第8版)

出版社 東京化学同人
発刊日付 2025年3月3日
著者 P. Atkins (著), L. Jones (著), L. Laverman (著),
本体価格 3,740円(税込)(本体3,400円+税)
ISBN 978-4807920716
邦訳10年ぶりの改訂!
アトキンス氏が完成度を限界まで高めた決定版
“本物の化学力を養う”ための入門教科書!
大学化学への道案内に最適

【訳者があげる7つの美点】
高校化学の復習ができる親切な“序章”/絶妙な全体構成/身近なものや現象にフォーカス/明快な図と写真/大切な理論式の導出をコラム化/ハッとさせる例示や比喩/豊富な例題と復習問題

 本格的な“化学の理屈”へと向かう道案内になる教科書の最新版、高校化学と大学以上の専門化学をつなぐレベル。 確かな解説とともに、「地球がバスケットボールなら、大気の厚みは 1mmしかない」など、学習者がイメージしやすい比喩も随所にあって大変わかりやすい。

 

基礎系 化学 分析化学III: 機器分析・構造解析 (東京大学工学教程)

出版社 丸善出版
発刊日付 2025年3月3日
著者 東京大学工学教程編纂委員会 (編集)
本体価格 3,080円(税込)(本体2,800円+税)
ISBN 978-4621310915
第1部「機器分析」では,無機材料・有機高分子材料・生体分子の分析において汎用される機器分析法について解説.原理および装置について解説した後,その測定例や応用例について紹介している.

第2部「構造解析」では,分析対象物質の「構造」に関する情報を得るための各手法について解説.

多岐にわたる機器分析・構造解析法をできるだけ体系だった形で編集.少々とっつきにくいと言われる機器分析・構造解析法の全体像を把握することができる.

実際の実験・研究の現場では,測定原理について知らないまま市販装置を使用するだけのシーンも多いが,本書では,測定原理について簡潔に,しかし最低限知るべき原理についてしっかりと把握できるように工夫した.

各分析法の原理を確認しながら読み進められたい.

 

カーボンナノチューブの研究開発と応用

出版社 シーエムシー出版
発刊日付 2025年3月1日
著者 川崎晋司 (監修)
本体価格 60,500円(税込)(本体55,000円+税)
ISBN 978-4781318615
発見以来、実験的・理論的な研究により幅広い用途への展開が期待されるカーボンナノチューブ(CNT)。今後の展開をおさえる上で注目される合成・評価・機能と応用に関する研究開発動向を一挙紹介した一冊。

 

ブラウン 一般化学 I 原書13版: ~物質の構造と性質

出版社 丸善出版
発刊日付 2025年3月1日
著者 荻野 和子 (監修, 翻訳), 上野 圭司 (翻訳), 鵜沼 英郎 (翻訳),
本体価格 4,620円(税込)(本体4,200円+税)
ISBN 978-4621310892
1977年の初版刊行以降、世界各国で教科書として用いられている一般化学の教科書。概念の理解を重視し、豊富な図表と写真を用いて、学生が抽象的な化学の諸概念を理解できるよう工夫が凝らされている。また、原書の副題である“The Central Science”のとおり、読者が化学という学問分野の広がりや、大切さを認識できるよう意図されて作られている。章末には、概念を視覚化するような問題を掲載。

 

めざせマントル!──地球を掘る地質学者の冒険 (岩波科学ライブラリー 331)

出版社 岩波書店
発刊日付 2025年3月7日
著者 道林 克禎 (著)
本体価格 1,650円(税込)(本体1,500円+税)
ISBN 978-4000297318
マントルに由来する鮮やかな緑色の岩石に地球を知る鍵が隠されている。マントルまで掘る計画は「月より遠い道」と言われて未だ実現していないが可能性は見えている。マントルの岩石を求めて砂漠を歩き、船酔いに苦しみながら海底から堀り上げた岩石と格闘し、ついには水深9800メートルの海溝の底にまで潜った研究者の見聞記。

 

境界で踊る生命の哲学: 皮膚感覚から意識,言語,創造まで

出版社 東京大学出版会
発刊日付 2025年3月18日
著者 傳田 光洋 (著)
本体価格 3,520円(税込)(本体3,200円+税)
ISBN 978-4130130844
皮膚科学研究者が、生命について、ヒトの内界と外界を隔てる皮膚の抽象概念でもある「境界」をキーワードに読み解いていく。専門の皮膚感覚から出発し、意識、言語を踏み台に、創造、芸術まで、関連諸科学の研究を紹介しながらたどる哲学的生命論。
 

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