2025.12.05 今月のおすすめ書籍(2025年12月)

 

おすすめ新刊紹介「文庫」

つくねもハンバーグ The cream of the notes 14

出版社 講談社
発刊日付 2025年12月12日
著者 森博嗣
本体価格 704円(本体640円+税)
ISBN 9784065408179
勝負だと思った瞬間に、勝ち負けが生じる。。冷静で自由な考察から生み出されたベストセラ作家100の思索。書下ろし。
 

ある愛の寓話

出版社 文藝春秋
発刊日付 2025年12月3日
著者 村山由佳
本体価格 792円(本体720円+税)
ISBN 9784167924508
捨てられた猫、恋人の犬、カエルのぬいぐるみ…言葉は交わせなくても、私は愛している。異質な存在との触れ合いを描いた傑作短編集。
 

マリエ

出版社 文藝春秋
発刊日付 2025年12月3日
著者 千早茜
本体価格 792円(本体720円+税)
ISBN 9784167924515
離婚って、幸せになるための選択なんじゃない?

40歳を目前に夫から離婚を切り出されたまりえ。しかし、戸惑いながら始めたひとり暮らしは思いのほか快適で、自らを慈しむ日々は確実に彼女を変えていく。

そんなときに出会った年下の男性・由井くん。
そして、コロナ禍という非常事態の発生。想像もしなかった未来がまりえにもたらすものとは――。


直木賞作家が紡ぐ
結婚と幸福をめぐる物語

巻末に金原ひとみさんとの対談「私たちの離婚」も収録。
 

おすすめ新刊紹介「新書」

自己との対話 社会学者、じぶんのAIと戦う

出版社 集英社
発刊日付 2025年12月17日
著者 吉見俊哉
本体価格 1,210円(本体1,100円+税)
ISBN 9784087213935
【人類初!社会学の大家が『自分のすべての著作を読み込んだAI』と対談!】
生成AIが爆発的な進化を遂げるなか、人間の存在意義や学問・教育の意味が問われつつある。長年大学教育の現場に携わり続けている社会学者・吉見俊哉は、自らの著作・論文をすべてAIに学習させ、「AI吉見くん」を制作。人工知能の「もうひとりの自分」と、「社会学」「大学」「日本の都市」「世界情勢」をめぐる対話を敢行した。
そこから見えてきた、人間にしかできないこととは何か。前代未聞の試みを通して、AI時代に人間が身に着けるべき知性を明らかにする。

【目次】
序 章 AIと対話する
第一章 ふたりの社会学者
一 あなたは、誰ですか? 二 社会学者とは、いったい誰なのか?
三 社会学者にとって近代とは何か? 四 AIは社会学者になれるか
第二章 大学は人口減少を乗り切れるのか?
一 分水嶺を越えた戦後大学 二 制度改革の失敗とグローバル化、デジタル化
三 リカレントは危機打開の方策となるか? 四 大学の学びの質とは何か?
五 「大学」と「ユニバーシティ」の間
第三章 東京一極集中はなぜ止まらないのか?
一 人口減少社会の地方と東京 二 東京という幻想
三 東京の幻想性をめぐる社会学 四 東京の「右半分」と「左半分」
第四章 二一世紀は、なぜうまくいかないのか?
一 ドナルド・トランプと混迷する世界 二 拡張する「偉大なアメリカ」
三 反転するグローバリゼーション 四 成長の限界 未来へのヴィジョン
終章 AIをたたきのめす知性を!
 

全てと無 ――世界の存在をめぐる哲学

出版社 筑摩書房
発刊日付 2025年12月10日
著者 マルクス・ガブリエル グレアム・プリースト 山口尚
本体価格 1,540円(本体1,400円+税)
ISBN 9784480077226
世界の哲学者たちはいま何を考えているのか?
現代思想をアップデートする最高レベルの知的刺激!

あらゆる対象を丸ごと含む全体としての「世界」なるものは存在しない。存在するのは「意味の場」に現れる何者かだけである――新しい実在論を展開するマルクス・ガブリエルと、これを真っ向から退けるグレアム・プリースト。「世界は存在しない」とはどういうことか。当代一の哲学者が、「全て(everything)」と「無(nothing)」をめぐって交わした論考と討議を収めたスリリングなドキュメント。大陸哲学と分析哲学の垣根を越え、現代思想の新地平を切り拓く、最高レベルの知の格闘を目撃せよ。
 

おすすめ新刊紹介「一般書」

晴れの日の木馬たち

出版社 新潮社
発刊日付 2025年12月17日
著者 原田 マハ
本体価格 2,310円(本体2,100円+税)
ISBN 9784103317562
どしゃぶりの日もある。でも、雨はいつかきっとあがる――。
病に倒れた最愛の父を支えるため、倉敷紡績で働く少女すてら。社長の大原孫三郎の知遇を得、贈られた雑誌〈白樺〉で見たゴッホの絵と武者小路実篤のゴッホについての批評に心打たれたすてらは、「ゴッホが絵を描いたように自分は小説を書く」と、自身の道を定める。19歳で倉敷紡績を退職し、住み込み女中となって富家で働きはじめるが、あることをきっかけに追い出されてしまう。幼い頃から慕ってきた宣教師アリスに励まされ東京へ出たすてらは、やがて師となる流行作家の家に書生として迎え入れられるが……。著者がかつてない熱量で「小説」と「アート」への愛を込めた最新長篇誕生!
 

成瀬は都を駆け抜ける

出版社 新潮社
発刊日付 2025年12月1日
著者 宮島未奈
本体価格 1,870円(本体1,700円+税)
ISBN 9784103549536
成瀬シリーズ堂々完結!! 唯一無二の主人公が、今度は京都を駆け巡る!

膳所高校を卒業し、晴れて京大生となった成瀬あかり。一世一代の恋に破れた同級生、「達磨研究会」なる謎のサークル、簿記YouTuber、娘とともに地元テレビの取材を受ける母、憧れの人に一途に恋焦がれる男子大学生……。千年の都を舞台に、ますます個性豊かな面々が成瀬あかり史に名を刻む中、幼馴染の島崎のもとには成瀬から突然速達が届いて……⁉ 全6篇、最高の主人公に訪れる大団円を見届けよ!
 

spring another season

出版社 筑摩書房
発刊日付 2025年12月10日
著者 恩田陸
本体価格 1,760円(本体1,600円+税)
ISBN 9784480805256
HALの祭典、ふたたび。
シリーズ累計11万部
2025年本屋大賞にノミネートされた恩田陸の新たな代表作、
傑作バレエ小説『spring』への熱いアンコールに応えた待望のスピンオフ!

けれど今、こうして僕らは一緒に踊っている。戦っている。
互いを理解するために、対話するために。
二人の神に近づくために。

本編『spring』では描ききれなかった秘められし舞台裏に加えて、深津、ヴァネッサ、ハッサン、フランツ、そして萬春自身はもちろん、永遠の師匠ジャン・ジャメやエリック・リシャールの教師コンビ、ロシア留学を果たした滝澤美潮など様々なキャラクターたちの気になる過去と未来を描く全12章の小説集。

中編「石の花」ほかたっぷりの書き下ろし&『spring』刊行時に期間限定で公開された幻の一篇「反省と改善」をはじめ、これまでに明かされた『spring』のストーリーを余すことなく完全収録。
 

おすすめ新刊紹介「人文書」

東京で育つ/育てる: 母子の生活史と不平等の布置

出版社 有斐閣
発刊日付 2025年11月26日
著者 知念渉
本体価格 3,520円(本体3,200円+税)
ISBN 9784641175105
大都市東京で生きるのは、なぜ、どのように大変なのか?
「親ガチャ」という言葉が浸透し、誰もが親子をめぐる不公平に気づいた、そのあとの時代がいま訪れている。
そこで本書の著者たちは、多くの子育て世帯の声に耳を傾けることにした。
私たちが生活のなかで直面する困難や葛藤を、親世代の見ている現実だけではなく、子(高校生)の目線も盛り込み、相互に照らすことで、実態として浮き彫りにしたのだ。
個々人の語る生活史の厚みと、それらが社会空間のなかでどう位置づくのかといった分析知見とをあわせて示し、実態に沿った課題解決の糸口をも明らかにした、渾身の力作。

第1部 社会空間と育つ/育てる経験(社会空間と育つ/育てる経験;内山さん―子どもと学びを楽しむ;草野さん―つながりのなかで生きる;関口さん―制約のなかで育てる;育つ/育てる経験の三つのスタイル)
第2部 社会空間と子どもの経験(浅井カイトさん―教養主義なき受験競争;黒川ミクさん―家族の再構成;佐藤モモカさん―学校と勉強のはざま高校生のライフスタイルと将来展望;岡田ユウさん―“普通”から外れる罪悪感;ファミリー・トランジション・プロジェクトのなかの子ども)
第3部 社会空間と育てる経験(女性として生きる―「母親をする」女性たちのこれまで;尾崎さん―「一千万貧乏」;木村さん―突然の離婚;鈴木さん―つなわたりのような生活;家族を営むことの苦悩とその差異―母として妻として)
第4部 社会空間を読み解く(後藤さん―世代を超えた「育つ/育てる」経験と思い;育つ/育てる経験のなかの困難と脱却の道筋;日本という社会空間を読み解く)
 

おすすめ新刊紹介「理工書」

マルコフ連鎖モンテカルロ法入門
   ―例からはじめるMCMCの基礎とアルゴリズム

出版社 東京図書
発刊日付 2025年12月7日
著者 福島 孝治 (著), 西川 宜彦 (著)
本体価格 3,520円(税込)(本体3,200円+税)
ISBN 978-4489024528
マルコフ連鎖モンテカルロ法(MCMC法)の仕組みから実践までを、一歩一歩しっかり理解できる入門書。
MCMC法は、乱数を用いたサンプリングによって高次元の積分を可能にする数値計算手法であり、
物理学や統計学をはじめとする幅広い科学の分野で用いられている。
本書は、山登りやグループ分けといった直感的な例から出発し、MCMC法の理論的基礎と具体的なアルゴリズム設計を体系的にまとめる。
さらに、拡張アンサンブル法などの発展的な手法や最近の展開にも触れるほか、MCMC法の結果を正しく理解するための誤差推定の方法も丁寧に取り上げる。
読者が実装しやすいよう各アルゴリズムを疑似コードや図を用いて説明し、実装上の細かな注意点や実際の計算結果も多く掲載した。
 

行列計算アルゴリズム 基本から機械学習への応用まで (KS理工学専門書) 

出版社 講談社
発刊日付 2025年12月5日
著者 今倉 暁 (著)
本体価格 4,070円(税込)(本体3,700円+税)
ISBN 978-4065424889
LU分解やQR分解などの行列分解、線形方程式や固有値問題などの基本的な行列計算から、関数の補間と近似、画像圧縮、微分方程式、機械学習への応用までを、Juliaプログラムとその実行例を交えて、平易に解説!

【サポートサイト】
https://github.com/akira-imakura/mca
 

現代 時系列解析: 移動線形モデルの方法と実践

出版社 共立出版
発刊日付 2025年12月24日
著者 姜 興起 (著)
本体価格 3,850円(税込)(本体3,500円+税)
ISBN 978-4320116023
本書は、複雑化する現代社会におけるデータ活用の課題に応える、新しい時系列解析の方法を紹介する 1 冊です。従来のリニア・ガウス型モデルは扱いやすい反面、複雑な現象には対応しきれず、一方でノンリニア・ノンガウス型モデルは高度な技術とコストを要してきました。本書で提案する「移動線形モデル(MLモデル)」は、この 2 つの長所を活かしながらシンプルさと柔軟性を兼ね備えたアプローチです。観測データと事前情報を効果的に組み合わせ、ビッグデータ時代にふさわしい効率的で実用的な解析を可能にします。内容は全 10 章で構成され、基礎的な統計解析や状態空間モデルの整理から始まり、MLモデルの理論と実装、さらに季節調整、異常値検出、景気分析や動的相関関係の解明など幅広い応用を網羅。豊富な実例やRプログラムも掲載されており、読者は理論の理解だけでなく、実際にデータ解析を体験することができます。使用データやコードはサポートサイトから入手可能で、研究者はもちろん、実務家や学生にとっても大いに役立つ内容となっています。時系列解析の基礎から応用までを 1 冊でカバーし、現代的課題に応えるMLモデルの魅力をわかりやすく伝える本書は、学習と実践の両面で力強い味方となるでしょう。
 

グラフィカルモデルと因果探索100問 with R 

出版社 共立出版
発刊日付 2025年12月11日
著者 鈴木 讓 (著)
本体価格 4,730円(税込)(本体4,300円+税)
ISBN 978-4320125100
因果探索の本質を伝えることを目的とし、専門性と実践性を兼ね備えた一冊。
理論・アルゴリズム・応用の全体像を丁寧に整理する。

本書は、因果探索の本質を伝えることを目的としながら、専門性と実践性を兼ね備えることをめざしたものである。PCアルゴリズムやLiNGAMといった代表的な手法に加え、カーネルを用いた独立性や条件付き独立性の検定法、情報量規準や周辺尤度に基づく構造学習など、理論・アルゴリズム・応用の全体像を一貫して丁寧に整理する。実務家はもちろん、大学院生や研究者にも因果探索の確かな指針を与える一冊である。心理学やマーケティングの現場でグラフィカルモデルを活用する際にみられる誤解や恣意的な使用にも警鐘を鳴らし、理論に裏づけられた正しい手法をわかりやすく解説する。
 

遺伝的能力評価のための統計

出版社 共立出版
発刊日付 2025年12月24日
著者 佐藤 正寛 (著), 上本 吉伸 (著), 照井 伸彦 (編集), & 3 その他
本体価格 5,170円(税込)(本体4,700円+税)
ISBN 978-4320111288
本書は、家畜の遺伝的能力評価に用いられる育種価の予測法とゲノム情報の活用法を解説した専門書である。各章では、理論の背景を説明するとともに、難解な事項には証明を付した。さらに、数値例を中心とした具体的な例題を紹介し、理解を深めやすい構成とした。

読者層は、家畜や動物に関する遺伝育種学を身につけたうえで、家畜育種の本筋である遺伝的能力評価法を学ぼうとする大学院生や、動物遺伝育種学の研究室に所属する学生を想定している。そのため、線形代数の基礎的事項は第1章で簡潔にまとめているが、「育種価」「優性効果」「近交係数・血縁係数」など、家畜育種学で一般的に用いられる用語については既知としている。

近年、家畜育種に関する統計遺伝学は格段に高度化しているにもかかわらず、この20年ほど、家畜の遺伝的能力評価を体系的に扱った和書はほとんど出版されていない。本書は、その空白を埋める一冊として、研究や教育の現場で長く参照されることを目指している。
 

聞いて納得! 大学数学質問箱 複素関数・微分方程式・曲線と曲面 篇 

出版社 日本評論社
発刊日付 2025年12月1日
著者 数学セミナー編集部 (編集)
本体価格 2,970円(税込)(本体2,700円+税)
ISBN 978-4535790469
大学数学の各分野を勉強する際に生じる疑問点や躓きどころを、質問・回答形式でじっくり解説します。
第2弾となる本書では、「複素関数」「微分方程式」「曲線と曲面」という、大学2~3年生で学ぶ「解析学」「幾何学」の入り口で遭遇するさまざまな疑問にお答えします。
 

手を動かしてまなぶ トポロジー《基本群》 

出版社 裳華房
発刊日付 2025年12月22日
著者 古宇田 悠哉 (著)
本体価格 3,960円(税込)(本体3,600円+税)
ISBN 978-4785316143
代数的トポロジーの主要な手法のひとつ──基本群と被覆空間を、じっくり丁寧に解き明かす。基本群の定義やその計算方法を、豊富なオリジナルの図とともに解説し、その威力を十分に体感できるようにした。本書の“華”は、被覆空間のガロア理論を通じて、基本群の理論と被覆空間の理論が表裏一体であることに到達し、大団円を迎えることである。
幾何学(位相空間)と代数学(群)という一見異なる分野が結びつき、美しく調和する基本群と被覆空間の世界。本書で、単なる計算や公式を超えた深い洞察を見出し、数学の奥深さを味わってみませんか。

【本書の特徴】
● 本文中で読者が行間を埋める必要があるところにアイコンをつけ、その具体的なやり方を別冊「行間を埋めるために」でウェブ公開した(後日公開予定)。self-contained でスムーズに読み進めることができる。
● 全体のあらすじが見渡せるよう、冒頭に「全体の地図」を設けた。
● 基本群の例や例題を豊富に用意し、具体的な基本群の計算を通じて、抽象的な概念を吸収できるようにした。
● 節末問題の解答について、丁寧で詳細な解答を巻末に載せた。自習学習に役立ててほしい。
● 数学の専門書でしばしば登場するドイツ文字について「ドイツ文字の一覧」(フラクトゥーア体と筆記体)を見返しに掲載した。

【学びのひろがり】
● 圏と関手の定義にも簡単に触れ、基本群の共変関手性をやさしく解説した。
● 複素関数論とのつながりを「よりみち」の中で紹介した。
● 基本群の誕生と発展のストーリーを、「コラム」の中で描いた。
● 発展的な項目として、写像トーラスやCW複体の基本群を取り上げた。
● ホモトピー論・ホモロジー論への架け橋となる概念として、K(G, 1)空間にも言及した。
● 被覆空間の具体例として、無限巡回被覆空間や極大アーベル被覆空間など、理論的にも応用的にも重要な典型例を丁寧に解説した。
 

現代数学の展開 無限次元リー環 (岩波オンデマンドブックス

出版社 岩波書店
発刊日付 2025年12月12日
著者 脇本 実 (著)
本体価格 5,610円(税込)(本体5,100円+税)
ISBN 978-4007316340
無限次元リー環の表現論はカッツとムーディが突破口を切り開いてのち、リー群と独立した道をたどって発展してきた。有限次元リー環の復習から無限次元への橋渡しとなる基礎を準備し、カッツ-ムーディ・リー環の構造と指標公式を丁寧に解説。後半は多くの応用を持つアフィン・リー環の表現論を、指標のモジュラー変換を中心に述べる。
(※ご注文後、3週間程度でご用意できます)
 

フーリエ‐ラプラス解析 (岩波オンデマンドブックス

出版社 岩波書店
発刊日付 2025年12月12日
著者 木村 英紀 (著)
本体価格 3,080円(税込)(本体2,800円+税)
ISBN 978-4007316333
ギャンブルを生業にできるものなのか? 酔っぱらいは必ずもとの居酒屋に戻るというのは本当なのか?
巷でささやかれている他愛もないことを真面目に考察して深掘りした確率論の初学書。

ギャンブルに対する教訓と酔っぱらいの行動を丁寧に解説し、そこからランダムウォークの再帰性について切り込む。確率論を通じて、どのように考察が深められ数学が形作られるかを紐解いていく。付録で取り上げたスターリングの公式も一読の価値がある。
 

和算の教科書「算法新書」で円理を学ぶ

出版社 東京図書出版
発刊日付 2025年12月11日
著者 後藤博紀 (著)
本体価格 3,080円(税込)(本体2,800円+税)
ISBN 978-4866418841
江戸時代の日本人が創った数学である和算。その金字塔といえる円理を当時の姿のままで学べる画期的な和算学習書。
江戸時代に高度な発展を遂げた日本固有の数学である和算の最大かつ最高の業績である円理。
当時出版された和算の教科書ともいえる算法新書を、原文に忠実に再現しながら詳細に読み解いていくことで、円理の内容とその本質を和算家と同じ視線に立ちながら学んでいく。
 

新装版 群と幾何学

出版社 現代数学社
発刊日付 2025年12月21日
著者 難波 誠 (著)
本体価格 3,520円(税込)(本体3,200円+税)
ISBN 978-4768706855
ガロアの情熱が生んだ「群」の世界へ.本書は,その群の思想を幾何学の美しい図形とともに学ぶ,魅惑の数学探訪です.証明よりも「実例」を重んじ,観察から深い理解へと導く“体験する数学”へ,幾何学と群の世界をつなぐ,新たな数学の扉を開く一冊です. 【内容】 群の概念/いろいろな群/対称性と群/部分群と正規部分群/群の同型/群の準同型/ 他
 

消費者行動の理論分析

出版社 丸善出版 
発刊日付 2025年12月26日
著者 細矢 祐誉 (著)
本体価格 5,390円(税込)(本体4,900円+税)
ISBN 978-4621312223
消費者理論の主たる構成要素である効用(utility) と需要(demand) に関する理論分析をまとめた著作.本書で扱われる主要な論点は,選好関係を表現する効用関数の存在定理,双対性の基本的な取り扱いとその応用,需要関数から効用関数を逆算する方法論,顕示選好理論とアフリアットヴァリアンの検定理論,古典的積分可能性理論の現代的取り扱い,そしてNM 効用やアルトの効用などの基数的効用の理論と,対応する各種の功利主義定理である.
 

量子力学 I 

出版社 東京大学出版会
発刊日付 2025年12月24日
著者 関口 雄一郎 (著)
本体価格 4,400円(税込)(本体4,000円+税)
ISBN 978-4130626347
「量子力学100年」のその先へ 新定番の教科書
大学学部2~3年生で習得する量子力学の内容をすべて網羅した教科書の第Ⅰ巻。第Ⅰ巻では、ブラ・ケット記法の導入に始まり、シュレーディンガー方程式の解、調和振動子、角運動量について詳細に論じる。
●ブラ・ケット記法●シュレーディンガー方程式●1次元調和振動子●角運動量とスピン●ベルの不等式
 

QCDクォーク物質の理論: トポロジー・量子異常・スピンをめぐって (基本法則から読み解く物理学最前線)

出版社 共立出版
発刊日付 2025年12月3日
著者 須藤 彰三, 岡 真他
本体価格 2,640円(税込)(本体2,400円+税)
ISBN 978-4320035553
物質を構成する素粒子であるクォークとグルーオンは単体で取り出して観測することのできない不思議な粒子だが、量子力学的な性質は「QCD (量子色力学)」という理論に綺麗にまとめられている。QCDは面白い物理の宝庫といえる理論で、本書ではクォーク物質で発現する量子異常について、ここ20年ほどの目覚ましい発展をカバーする。量子異常が直接観測できることは稀だが、マクロな輸送現象であるカイラル磁気効果やカイラル渦糸効果を通して検証可能であることが分かってきた。このような物理にどのような紆余曲折を経て研究者たちが辿り着いたのか、研究の臨場感を伝える筆致で解説する。
 

古典物理学を創った人々 新装版――ガリレオからマクスウェルまで

出版社 みすず書房
発刊日付 2025年12月12日
著者 エミリオ・セグレ (原著), 久保亮五 (翻訳), 矢崎裕二 (翻訳)
本体価格 8,360円(税込)(本体7,600円+税)
ISBN 978-4622098355
著者エミリオ・セグレ(1905-1989)は、イタリア出身の原子核・素粒子物理学者。1928年ローマ大学で学位を取り、ローマ大学助教授、バレルモ大学教授を経て、1938年に渡米後はカリフォルニア大学にあった。1934年ころにはフェルミとともに中性子反応の先駆的研究を行ない、渡米後には原子核・素粒子論物理学にすぐれた業績をあげた。数々の超ウラン元素の発見、反陽子の発見などは特に著名である。後者に関し、1959年チェンバレンとともにノーベル物理学賞を受けている。この間、1943-46年にはロス・アラモスで原爆製造計画に参画した。
著書には、自らの師であり、友人でもあったフェルミの全生涯を克明に描いた『エンリコ・フェルミ伝』がある。また20世紀物理学の革命を、自らが際会した多くの物理学者とさまぎまな出来事を通して《印象派風に》描いた前者『X線からクォークまで』は大きな反響を呼んだ。
その姉妹篇ともいうべき本書は、時代をさかのぼり、古典物理学の形成の歩みを辿った年代記であり《物理学者列伝》である。落下法則を確立したガリレオ、ニュートンから、電磁気学を建設したファラデー、マクスウェル、電磁波を発見したヘルツを経て、統計力学を開拓したボルツマン、ギブズまで、近代物理学の父祖たちの姿がここにあざやかに甦る。
 

アトキンス 物理化学(上) 第12版

出版社 東京化学同人
発刊日付 2025年12月2日
著者 P. W. Atkins (著), J. de Paula (著), J. Keeler (著), & 4 その他
本体価格 2,970円(税込)(本体2,700円+税)
ISBN 978-4320115958
世界的に定評ある教科書の改訂版

フルカラーの図解を豊富に用いて数学的な解説を補い,物理化学の概念をわかりやすく伝える.

章末問題も充実しており,思考を深める発展的な題材はホームページで提供.

学ぶ内容を自由に選択できる構成のため,幅広い講義に対応可能.
 

量子化学 (KS化学専門書) 

出版社 講談社
発刊日付 2025年12月26日
著者 田中 一義 (著)
本体価格 5,940円(税込)(本体5,400円+税)
ISBN 978-4065420676
量子化学の基礎からアドバンストなレベルまでを詳しく丁寧に解説する。これ1冊読めば、量子化学が一通りわかる。
 

直感 生成AI ―ハンズオンで動かして学ぶ拡散モデル入門 単行本(ソフトカバー) –

出版社 オライリー・ジャパン
発刊日付 2025年12月16日
著者 Omar Sanseviero (著), Pedro Cuenca (著), & 3 その他
本体価格 4,840円(税込)(本体4,400円+税)
ISBN 978-4814401406
先端の生成AIを、手を動かしながら体得できる入門書。テキスト・画像・音声・動画といった幅広い生成AIの基本から、ファインチューニングやモデル評価などの応用までを、わかりやすく体系的に解説します。複雑な理論や高度な数学には深入りせず、事前訓練済みモデルとオープンソースライブラリを活用し、実際にコードを動かしながら学習可能。豊富なサンプルコードと解説を通じて、生成AIの仕組みを直感的に理解できます。専門知識がなくてもハンズオンで直感的に学べて、急速に進化するAI時代を生き抜く実践力も身につけられる一冊です。
 

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